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日本最北端仕入れツアー その2【礼文島】

前回の利尻島編に続き、礼文島編をお送りしたいと思います。

全ては語り尽くせませんが、あまりにも思い入れが強すぎて
かなりマニアックな内容になるかもしれませんのでご容赦ください。

礼文島は日本最北端の離島

あまり大きな木もなく、夏には低地にも高山植物が咲き誇るので
「花の浮島」と呼ばれ、全国のトレッキングファンの憧れの島でもあります。

実際、私が行った6月中旬も多くの観光客で賑わっていました。

観光旅行ではないので「花の浮島」といえる
気の利いた写真がないのが残念です。

自然豊かな島ですが、食べ物もおいしいことで知られており
名物はなんと行ってもウニ、昆布、真ホッケなどの魚介類です。

もちろん今回の出張でのお目当ては真ホッケの仕入れです。

真ほっけは北海道の沿岸全域で水揚げされるほか
本州の太平洋側は宮城県以北、
日本海側は新潟県以北となりますが
近年では温暖化の影響で年々北上しています。

そして北の方に行くほど、脂ののりや品質は良くなりますが
その中でも礼文島周辺、羅臼を始めとしたオホーツクは
名産地となっています。

環境もあるとは思いますが
私が思うに餌にあるような気がします。

というのは自社で検品した際にお腹中身(胃)の状態を見るのですが
良い産地のほっけはアミエビを食べていることが多く

アミエビを食べたあとの真ほっけはとても脂が乗り
ほんのり甘くとろけるような味がします。

そういうこともあり間宮商店では
アミエビをたくさん食べていると思われる
礼文や羅臼の真ホッケにこだわり仕入れており

その中でも管理が徹底されており
品質が安定している礼文の船泊産のものを
長年使用しています。

礼文島は北のエリアの船泊(ふなどまり)
南のエリアの香深(かふか)に別れます。

間宮商店では船泊漁業協同組合さんが生産した原料を使用しています。

赤岩
東上泊
幌泊
五番地
浜中
江戸屋
白浜
鉄府
西上泊

という小さな漁港に分かれており
一つの漁港に付き2〜7艘の漁船が所属しています。

写真は五番地浜でちょうど網から魚を外しているところです。

網外しは家族総出で行っており 遅れたところには他の船の人が手伝い
少しでも新鮮な真ほっけをお届けするために
皆で協力しあっているそうです。

通常であればライバルともなる漁船と協力することは珍しく
そういったところが礼文ブランドを守る大事なポイントになります。

10年以上前は8月のお盆明けが
最も旬と言われていましたが

ここ最近では温暖化の影響もあり
6月下旬ころから脂が乗り始め
7月の末頃にはピークを迎えます。
(その年によって微妙に変わりますが)

間宮商店でもそのあたりの真ほっけを狙います。

脂が乗った真ほっけは魚体を見ると
丸々としてるのでわかりますが
簡単に見分ける方法はお腹が赤いものを選ぶことです。

通称 紅ほっけ、赤ほっけなどとも呼ばれますが
これは婚姻色で脂が乗り繁殖の合図で浮き出てきます。

婚姻色が出ていなくても脂が乗っている真ほっけはありますが
おいしさを表す目安にはなるかと思われます。 

一時期激減した真ホッケも
最近では漁獲規制のおかげで漁獲量が増加傾向にあるようです。
私達の仕事は自然の恵みを頂いている仕事なので
少しでも環境に配慮し、末永く漁業が続くことを祈っています。

そして礼文島の夜の20:00

息を呑むほどきれいな空でした

最後に

礼文島に母方の親戚が住んでおり
初めてお合いしました。

礼文島で生まれ、礼文島で育ち、ウニ漁をして暮らしているそうです。
島での移動や、ごちそうになった真ほっけの揚げかまぼこがとてもおいしかったです。


私の母親も直接は会ったことがないということだったので
このような仕事をしていなければきっと合うことはなかったでしょう。

また、島に来る楽しみが増えました。

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