日本最北端仕入れツアー その1
6月14日〜15日の3日間、真ほっけの仕入れのために
利尻島と礼文島に出張に行ってきました。
間宮商店の真ほっけのメインで使用している礼文島の真ほっけ
一尾の真ほっけがどのような形で食卓まで届けられるのか
少しでもお伝えできればと思います。
礼文の真ほっけの使用は15年くらい経ちますが
魚のポテンシャル、浜の業者の魚の扱いなど
他産地と比べてダントツで安定しておりストレスなく仕入れることができています。
(価格が高い分、若干ストレスを感じる)
また、礼文島はいままで数回来ているのですが
今回の出張で初めて利尻島を見学するチャンスが訪れました。
ということで
今回の1部で利尻島、次回の2部で礼文島の出張報告をお送りしたいと思います。
利尻島は人口5,400人ほどの離島になります。
島の真ん中にある白い恋人のパッケージでも使われる利尻山(利尻富士)を中心に丸い形をしており
有名な利尻昆布、バフンウニ、ムラサキウニ、真ホッケなどの新鮮な魚介類が水揚げされます。
6月ころから利尻山に登山をする観光客で賑わいます。
実際 多くの登山目的の観光客(登山用品で武装しているのですぐわかる)で賑わっており
ホテルの予約もツテを使ってやっと入手したものの
観光シーズン価格に腰が抜けそうになりました。
この時期は新千歳から利尻まで飛行機が飛んでいるので
仙台を10:50に出発し、新千歳を経由し14:00前には利尻空港に到着しました。
しかし、最北クラスの離島に3時間ほどで移動できるとは…
飛行機を降りて、振り向きざまに撮影をしている人が多いので
???? と思って振り向いてみると
なるほど
素晴らしい天気にも恵まれたおかげで利尻山がくっきり
その後、鴛泊港(おしどまり)の近くで真ほっけの網外し作業をやってるとのことで
さっそく視察に
魚体はまずまず大きいですが脂がしっかり乗るまではもう少しかかりそうなイメージです。
こちらの漁師小屋では真ホッケは網から外したあとで
選別機にかけサイズを振り分けてあり、凍結がよく上がるように熱伝導性が高い鉄製の入れ物に入っていました。
気温も上がってきたので、ちゃんと氷も使って鮮度管理をしております。
漁師さんたちに話を聞くと
近年では海底に産み付ける卵などを保護するために底引き網を規制したり
小さい魚がすり抜けるように漁網の網の目を大きくするなどの資源保護活動のおかげで
数量、サイズも大型中心とまずまず獲れているとのこと
しかし、温暖化の影響なのか以前は8月後半頃に訪れた旬のピークも
1ヶ月ほど前倒しになったとのことでした。
利尻、礼文周辺にはいくつか漁場があり、
場所によっては6月中旬でも脂が乗ったまほっけが獲れる漁場があるようです。
その後、フェリー乗り場近くの岸壁で釣り人がいるので声をかけてみると
なんと岸壁で真ほっけを釣っていました。
800g以上あろうかという大型の真ほっけを2分に一匹くらいのペースで釣っていました。
こんな近くで立派な真ほっけが釣れることに驚愕
利尻島恐るべしです。
私も魚屋としていろいろな場所に訪れ、人との出会いがあったり
いままでの経験、感覚がひっくり返ったり、魚が持っている凄まじいポテンシャルを感じたり
大変なときも多いですが、とても奥深く全くゴールが見えないところが仕事としていてとっても面白いです。
その後、ウニの殻剥きを見学
見事なバフンウニを食べたいと思いながら作業を見学しました。(今年はものすごく高いので…)
時間があったので近くのペシ岬に登りました。
礼文島や利尻の西側
を一望できとてもきれいでした。
ムラサキウニのかご盛りやほっけの塩焼きを食べお腹いっぱいになりました。
利尻島の一日を堪能し(もう一泊したかったが…)
明日は5年ぶりの礼文島でどんな発見があるか楽しみです。